五十嵐大介「ディザインズ」1巻を買ってきました。※電子版だよ!
現在、月刊アフタヌーン本誌で隔号連載中の近未来バイオSFです。
勧善懲悪もヌルい感傷もうんざりだ、という方におすすめ。
ちなみに、本作を検索する時「デザインズ」と入力すると全然ヒットしないらしいので気をつけましょう。
*
一般的な日本語入力(ローマ字)であれば、「ディ」はDHI、DEXI、DELIのいずれかで入力できます。
»第一話の試し読みは◆こちら。(モアイ公式)
»本誌掲載時の各話の感想にリンクを貼っておきます。
◆連載開始号 ◆第2話 ◆第3話 ◆第4話(表紙号) ◆第5話
*■前回(RIDEBACK / ライドバック、め組の大吾) ■次のレビュー(ラブ★コン、深夜食堂)
*追記@2017/3/23:本日発売の「ディザインズ」2巻及び、前日譚の表題作を含む五十嵐大介短編集「ウムヴェルト」の各電子版を買ってきました。(とりあえず報告)
レビューはまた後日。
(追記)NHK Eテレ「漫勉」シーズン2にて、五十嵐氏の「ディザインズ」作画風景が放送されるとのこと(これはえらいことだ)。
※放送は終了しました
→http://www.nhk.or.jp/manben/(公式サイト)
見ました。
現在、公式サイトでも実際の作画風景(動画)や対談が掲載されています。
http://www.nhk.or.jp/manben/igarashi/
*
シーン的には◆「ディザインズ」表紙号(本誌感想記事)の時の4話ですね。
細かい作画で、ボールペンを多用してシャッシャッシャッとスイスイ描いていく様子が面白かったです。
→浦沢直樹氏も「ボールペン使おうかなあ」と言い出す合理性である。
あのヒョウ柄もボールペンだったのかと思うと、あの独特なフリーハンド感にちょっと納得がいくような。
(なんとなく、百均の筆で塗るというセイラマスオ氏を連想したり)
作画面では、トーンは際立たせるために使っている(色彩の表現にはあまり使わない)というのもなかなか興味深かったですね。
そうなのかと思って再読するとまた印象が変わってきそうです。
あと「自分みたいな漫画は女の子がかわいくないと読んでもらえないだろうという危機感がある」って話には、なんだかぐっと来るものがありました。
尖った何かは大切なんだけど、付随する実質的な求心力も必要っていう。
ですよねーってことで自分もがんばろうと思います(あれやこれや)。
現在、公式サイトでも実際の作画風景(動画)や対談が掲載されています。
http://www.nhk.or.jp/manben/igarashi/
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シーン的には◆「ディザインズ」表紙号(本誌感想記事)の時の4話ですね。
細かい作画で、ボールペンを多用してシャッシャッシャッとスイスイ描いていく様子が面白かったです。
→浦沢直樹氏も「ボールペン使おうかなあ」と言い出す合理性である。
あのヒョウ柄もボールペンだったのかと思うと、あの独特なフリーハンド感にちょっと納得がいくような。
(なんとなく、百均の筆で塗るというセイラマスオ氏を連想したり)
作画面では、トーンは際立たせるために使っている(色彩の表現にはあまり使わない)というのもなかなか興味深かったですね。
そうなのかと思って再読するとまた印象が変わってきそうです。
あと「自分みたいな漫画は女の子がかわいくないと読んでもらえないだろうという危機感がある」って話には、なんだかぐっと来るものがありました。
尖った何かは大切なんだけど、付随する実質的な求心力も必要っていう。
ですよねーってことで自分もがんばろうと思います(あれやこれや)。
DESIGNS #1
◇あまりに無慈悲なハードコア・バイオSF
人化動物(HA:ヒューマナイズド・アニマル)という、動物の身体能力と人間の知性を融合させたキメラ生物たちの話。
登場人物に遺伝子操作の倫理や感傷は皆無で、ビジネスとして戦闘に特化した生物が描かれています。
たとえば足が極端に短いブタを作って、「大人になると自分で歩けなくなるから効率的に太っていいわね」なんて具合です。
表紙のように「人頭」の動物も出ますが、五十嵐大介先生の超がつくほど写実的な描写にはただならぬ説得力を感じます。
→見た目だけでなく、「くんくん」とかにも。
そもそもこのテーマですが、「ヒューマナイズドマウス」とか「キメラ臓器移植」等と検索するととんでもなくえげつない……が、同時に合理的な将来性もある話題に遭遇します。
つまり単なる思いつきの空想科学ではなく、ある部分では近未来に起こりうる現実の話題が含まれています。
よくぞこんなにもドス黒く人類の光と闇と利権が入り混じったテーマを選んだなと思います。
ただ、唐突に挿入されるコマの動物や昆虫の異様なリアルさを見ると、愛ゆえの選択なのかなとも感じます。
五十嵐氏の作品と言うと、すさまじいインパクトがあるもののぶっちゃけ観念的でとっつきにくいものも多いのですが、本作については「アクションもの」としても楽しめる内容です。
隔号連載中というのもあるのか、各話で必ず「見せ場」のようなアクションシーンがあります。
ただ淡々としたセリフにも数多くの示唆や暗示があり、とんでもなく高密度な内容なのでそういう作品が好きな方にもおすすめです。
個人的には、もはや魔法のような戦闘をこなしながら、自分が数秒でボコボコにした「弱い先生」を思い出すシーンが心に残りました。
ちなみに◆毎号買っているアフタヌーン本誌で連載をすべて読んでいたので、購入はちょっと迷いました。
しかし、「あれ、なんでここセリフ変えたんだろ」と思ったら……うおぅ、という感じで数十ページに及ぶ加筆がありました。
こんなに買ってよかったと思った単行本もなかなか無いですね。
なお第一話(連載版)のみ「モアイ」公式サイトで試し読みがあるので、ここで違いを確認してみるのも面白いでしょう。
→試し読みページは◆こちら。
ただ一点、連載前に発表された前日譚のような読切「ウムヴェルト」が収録されていないのは残念。
これはオクダやまだ幼い頃のクーベルチュールの話で、「なぜカエルなのか」や人化動物の真の目的の話です。
ひょっとしたら後々どこかで収録されるかもしれませんが、気になる方はアフタヌーン2014年6月号(の、電子版)でどうぞ。
→当時の買ってきた記事&感想は◆こちら。
(買うなら◆こんな感じの秋恒例っぽい本誌99円セールがおすすめです)
*
(追記)上記読み切りは、その名も「ウムヴェルト」という3月23日(木)発売の短編集に収録されるとのこと。(安心)
なお、第2巻も同日に発売だそうです。
以上です。ではまた。
*その他の漫画感想は■「漫画レビュー」ラベル」にて。
*
「ディザインズ」連載時の感想は本誌の過去記事にも書いています。→◆新連載時@2015年6月号の感想
*■前回(RIDEBACK / ライドバック、め組の大吾) ■次のレビュー(ラブ★コン、深夜食堂)
大東カカオ クーベルチュール スイートチョコレート 500g
◆ディザインズ 1巻(リーダーストア)
*
ディザインズ(1) (アフタヌーンKC)(Amazon/Kindle)
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